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確定拠出年金制度・運営管理機関行為準則

確定拠出年金法(確定拠出年金運営管理機関の行為準則)

第九十九条
  1. 1.確定拠出年金運営管理機関は、法令、法令に基づいてする主務大臣の処分及び運営管理契約を遵守し、加入者等のため忠実にその業務を遂行しなければならない。
  2. 2.確定拠出年金運営管理機関は、企業型年金又は個人型年金の実施に係る業務に関し、加入者等の氏名、住所、生年月日、個人別管理資産額その他の加入者等の個人に関する情報を保管し、又は使用するに当たっては、その業務の遂行に必要な範囲内で当該個人に関する情報を保管し、及び使用しなければならない。ただし、本人の同意がある場合その他正当な事由がある場合は、この限りでない。
第百条  確定拠出年金運営管理機関は、次に掲げる行為をしてはならない。
  1. 一.運営管理契約を締結するに際し、その相手方に対して、加入者等の損失の全部又は一部を負担することを約すること。
  2. 二.運営管理契約を締結するに際し、その相手方に対して、加入者等又は当該相手方に特別の利益を提供することを約すること。
  3. 三.運用関連業務に関し生じた加入者等の損失の全部若しくは一部を補てんし、又は当該業務に関し生じた加入者等の利益に追加するため、当該加入者等又は第三者に対し、財産上の利益を提供し、又は第三者をして提供させること(自己の責めに帰すべき事故による損失の全部又は一部を補てんする場合を除く。)。
  4. 四.運営管理契約の締結について勧誘をするに際し、又はその解除を妨げるため、運営管理業務に関する事項であって、運営管理契約の相手方の判断に影響を及ぼすこととなる重要なものとして政令で定めるものにつき、故意に事実を告げず、又は不実のことを告げること。
  5. 五.自己又は加入者等以外の第三者の利益を図る目的をもって、特定の運用の方法を加入者等に対し提示すること。
  6. 六.加入者等に対して、提示した運用の方法のうち特定のものについて指図を行うこと、又は指図を行わないことを勧めること(当該確定拠出年金運営管理機関が金融商品取引法 (昭和二十三年法律第二十五号)第二条第九項 に規定する金融商品取引業者その他確定拠出年金運営管理業以外の事業を営む者として行うことを明示して行う場合を除く。)。
  7. 七.前各号に掲げるもののほか、加入者等の保護に欠け、若しくは確定拠出年金運営管理業の公正を害し、又は確定拠出年金運営管理業の信用を失墜させるおそれのあるものとして主務省令で定める行為

年金局長通達 「確定拠出年金制度について」
第9-2 確定拠出年金運営管理機関の行為準則

(1) 忠実義務(確定拠出年金法第99条第1項)の内容

確定拠出年金運営管理機関は、少なくとも次の事項に留意しなければならないこと。

  1. 法、令、確定拠出年金運営管理機関に関する命令(以下「主務省令」という。)及び運営管理契約に従って運営管理業務を実施すること。
  2. 運用関連運営管理業務を行う確定拠出年金運営管理機関は、もっぱら加入者等の利益のみを考え、加入者等の利益が最大となるよう、資産の運用の専門家として社会通念上要求される程度の注意を払いながら運用の方法に係る金融商品の選定、提示及びそれに係る情報提供を行うこと。
    なお、制度発足時点では、もっぱら加入者等の利益のみを考え、手数料等も考慮した加入者等の利益が最大となるよう、資産の運用の専門家として社会通念上要求される程度の注意を払いながら運用の方法に係る金融商品の選定、提示及びそれに係る情報提供を行っていたとしても、その後定期的に見直しを行わなければ、期間の経過により、そうでなくなる可能性があることから、確定拠出年金運営管理機関においても、事業主に対する説明責任を積極的に果たすとともに、事業主との意見交換等を踏まえつつ、定期的に第10.2に記載する項目等、自己の運営管理業務の遂行状況を点検・確認し、必要に応じて見直しを行うこと。
  3. 確定拠出年金運営管理機関は、企業型年金加入者掛金の拠出を導入している実施事業所の加入者に追加的に企業型年金加入者掛金を拠出した場合の年金額等への効果について情報提供を行うこと。
  4. 加入者等に対し、株式(主に一の企業の発行する株式で運用する投資信託などを含む。以下同じ。)を運用の方法として提示することは、もっぱら加入者等の利益のみを考慮してその業務を遂行しなければならないという忠実義務の趣旨に照らし妥当であると認められる場合に限られるものであること。
    また、株式を運用の方法として提示したときは、当該株式を発行する企業が倒産した場合には、加入者等の個人別管理資産のうち当該株式での運用に係る部分の資産がゼロとなる可能性が高いこと(すなわち倒産リスクがあること)を加入者等に対し、十分に情報提供すること。
  5. 法、令及び主務省令に規定された確定拠出年金運営管理機関の行為準則等を遵守すること。
  6. 加入者等から確定拠出年金の実施状況に関し照会又は苦情があったときは、当該照会又は苦情に誠実かつ迅速に対応すること。
  7. 確定拠出年金運営管理機関が、その運営管理業務の一部を他の確定拠出年金運営管理機関に再委託している場合にあっては、当該再委託した確定拠出年金運営管理機関から、その業務の実施状況等について少なくとも年1回以上定期的に報告を受け、加入者等の立場から見て必要があると認められる場合には、その業務内容の是正又は改善を申し入れるとともに、その旨を事業主又は国民年金基金連合会に報告すること。また、当該再委託した確定拠出年金運営管理機関がその申入れに従わず、又はその再委託した業務の実施状況により再委託を継続することが困難であると認めるときは、事業主又は国民年金基金連合会にその旨を報告し、法第5条に規定する手続きにしたがって、その再委託契約を取消し、他の確定拠出年金運営管理機関に再委託すること。
(2) 個人情報保護義務(法第99条第2項)の内容
  1. 法第99条第2項中の「その他正当な事由がある場合」とは、次のア及びイに掲げる場合をいうものであること。
    1. ア.法令の規定に基づき、裁判所、税務署等から個人情報提出命令等があった場合
    2. イ.事業主からの依頼に基づき、当該事業主の企業型年金の実施に係る業務の遂行に必要な範囲内において、加入者等の個人情報を提供する場合
  2. ①イにおける場合とは、1(2)①に掲げる事項をいうものであること。
  3. 確定拠出年金運営管理機関が加入者等の個人情報を取り扱うに当たっては、①及び②によるほか、技術的安全管理措置については「私的年金分野における個人情報の技術的安全管理措置」の規定によることとし、その他の個人情報の取扱いについては「個人情報の保護に関する法律」その他関係法令及び「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」の規定によることとすること。

※1(2)①とは次のとおりです。

  1. 法第43条第2項中の「業務の遂行に必要な範囲内」には、例えば、次のアからウに掲げる場合についても該当するものであること。
  2. ア.事業主が、退職により資格を喪失した者に対して、個人別管理資産額を踏まえた手続の説明を行うため、脱退一時金の受給要件の判定に必要な範囲内において、個人別管理資産額に関する情報を活用する場合
  3. イ.事業主が、資格を喪失後一定期間を経過した後も個人別管理資産の移換の申出を行っていない者に対して、当該申出が速やかに行われるよう促すため、氏名や住所等の情報を活用する場合
  4. ウ.事業主が、企業型年金運用指図者に影響を及ぼす規約変更を行う場合において、その内容を周知させるため、氏名や住所等の情報を活用する場合
(3) 「特別の利益を提供」の内容

法第100条第2号中の「特別の利益を提供」とは、一般の場合と比較して有利な条件で与えられる利益又は一般には与えられない特恵的又は独占的利益の提供をいい、例えば、金銭の提供、有利な条件による物品等の譲渡、貸し付けその他信用の供与又は役務の提供等がこれに該当すること。

(4) 「特定の運用の方法を勧めること」の内容
  1. 法第100条第6号中の「特定のものについて指図を行うこと、又は行わないことを勧めること」としては、例えば、以下の場合が該当すること。
    1. ア.加入者等に対し、特定の金融商品への資産の投資、預替え等を推奨又は助言すること。
    2. イ.加入者等に対し、価格変動リスク又は為替リスクが高い外貨預金、有価証券、変額保険等について、将来利益が生じることや将来の利益の見込み額が確実であると告げ、又は表示すること。
    3. ウ.加入者等に対し、提示した他の金融商品と比較して、特定の金融商品が有利であることを告げ、又は表示すること。
  2. 運用の方法に係る金融商品の「提示」の際の留意点

    加入者等への運用の方法に係る金融商品の「提示」とは、確定拠出年金運営管理機関が選定した運用の方法に係る金融商品の名称(例えば、「○○銀行の1年もの定期預金の預入」等)を加入者等に示すことであり、その提示の際に、確定拠出年金運営管理機関は、当該運用の方法に係る金融商品への運用の指図を行うことを推奨又は助言してはならないこと。

    なお、加入者等から質問又は照会を受けた場合にあっても、特定の運用の方法に係る金融商品への運用の指図を行うことを推奨又は助言してはならないこと。

  3. 「推奨」及び「助言」の内容
    1. ア.「推奨」の内容

      運用の方法に係る金融商品に関する「推奨」とは、当該金融商品を評価し、当該金融商品への運用の指図を行うことは良いこと又は好ましいことであるということを加入者等に伝えること。

      例えば、「この○○会社の発行する株式は、将来値上がり確実でいいものであるので、当該株式で運用する方がよい」ということを加入者等に述べること。

    2. イ.「助言」の内容

      運用の方法に係る金融商品に関する「助言」とは、当該金融商品への運用の指図を行うよう加入者等に伝えること。

      例えば、「この○○会社の発行する株式で運用すべきである」ということを加入者等に述べること。

(5) いわゆる営業職員に係る運用関連業務の兼務の禁止
  1. 禁止の趣旨

    確定拠出年金運営管理機関は、制度上もっぱら加入者等の利益のみを考慮して中立な立場で運営管理業務を行うものとして位置づけられているところであり、こうした趣旨に基づき、法第100条において、特定の運用の方法に係る金融商品について指図を行うことを勧める行為の禁止をはじめ、各種の禁止行為が規定されているところである。したがって、金融商品の販売等を行う金融機関が自ら確定拠出年金運営管理機関として運用関連業務を行う場合には、あくまでも中立な立場で業務を行い、当該禁止行為が確実に行われないようにするとともに、確定拠出年金運営管理機関に対する国民の信頼が確保されるよう、金融商品の販売等を行ういわゆる営業職員(主務省令第10条第1号に規定する「運用の方法に係る商品の販売若しくはその代理若しくは媒介又はそれらに係る勧誘に係る事務を行う者」をいう。)は運用関連業務(令第7条第2項に規定する事務を除く。以下同じ。)を兼務してはならないこととしたものであること。

  2. 運用関連業務を行うことができる者(以下「運用関連業務者」という。)について

    上記①の趣旨を踏まえ、運用関連業務者は運営管理業務の専任者が行うことを基本とし、やむを得ず兼任者で対応する場合にあっても、当該兼任者は、個人に対し商品の販売若しくはその代理若しくは媒介又はそれらに係る勧誘に関する事務を行う者であってはならないこと。

  3. 「役員、営業所の長その他これに類する者」について

    主務省令第10条第1号中の「その他これに類する者」とは、営業所の長が欠けたときにその職務を代理することとなる者であり、例えば、副支店長、副支社長、副支部長等をいうものであること。

    この規定は、役員、営業所の長その他これに類する者は、あくまでも主たる事務所又は営業所における運用関連業務の責任者として、当該業務を総括することができるようにするという観点から、禁止行為の対象外としているものであって、これらの者は、やむを得ず加入者等からの苦情に対応する場合等を除き、基本的には、個々の加入者等に対して運用関連業務を行わないこと。

確定拠出年金法施行令(運営管理契約締結に係る重要事項)

第五十一条  法第百条第四号 の政令で定める事項は、次のとおりとする。
  1. 一.委託又は再委託を受けることができる運営管理業務の種類及び内容
  2. 二.再委託しようとする確定拠出年金運営管理機関の名称及び住所並びに再委託しようとする運営管理業務の内容
  3. 三.業務の状況(再委託しようとする確定拠出年金運営管理機関の業務の状況を含む。)
  4. 四.法の規定による運営管理業務に係る処分の有無(運営管理業務に係る処分を受けたことがある場合にあっては、当該処分の内容を含む。)